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変わらずにいるために、変わりつづけるとは

今年2月に活動休止を発表したSuchmos(サチモス)。

そのサチモスが2019年、2年前に出した3rd Full Album、THE ANYMALをようやく聴いた。

2年も聴かなかったんだから全然ファンと言えないけれど、洋楽ばっかり聴いてきた自分としては珍しくはまった日本人バンドだったので新作は追っかけようとは思っていた。(2年も立ったけど

で、先日レンタルショップで借りてきてやっと聴いたけど、「え?CDの中身間違ってた?」と思ったほど1st、2ndとは全く違う空気に戸惑う。

ずっしり重くて暗くて、ボーカルの声そのものもまるで別人のように聴こえたけれど、ジョギングしながら聴き始めたので戸惑いつつも聴き進める。

でも、行けば行くほど息苦しいほどにロウになる。

3曲目のIn The Zooではサイケデリックな音と、「夢も希望も無いのかい?救ってよロックミュージック」とレコードを遅廻しにしたようなボーカルに、ジョギングの足も重くなる。w

そして次の曲で勝手に納得。

そう 今はブルー 今はただ ブルーでいたいんだ

そうかそうか、では気が済むまでブルーでと。(いい意味で!

ロック、ジャズ、ヒップホップなど多様な音楽性がルーツの彼らの3rdは激しく一貫して激重ロック、ブルージーでプログレっぽくて、内省的。

ダンサンブルな曲も女っけwも一切無し、さりげなく流して聴く音では無い。

ボーカルも、今までの軽快で伸びやかで色っぽい声がエフェクターで歪められた加工が多く、バンドには溶け込んでいるけれどヨンスの良さが消されているように感じてそこは残念。

個人的には、その多様な音楽性から生み出される音でもジャズ寄りの音が好きだったので今回の頑ななまでの内省的なロック色には衝撃を受けたけど、でもだからと言ってSuchmosはSuchmos、もちろん受け止めます・・つか何度か聴くうちに浸透してきたwだからこれがSuchmosなのだ。信じられる。

 

20代から30代へ、今後もきっと変化し続けるんだろう。
SuchmosがSuchmosであるために。

そんなSuchmosの活動再開がとても待ち遠しい。

そして、40代過ぎたころのSuchmosの「pacific」が聴いてみたい。
最近の田島さんの接吻みたいに、きっと極上。

コメント

  1. チエゾー より:

    ゆりみそさん、こんにちは。アルバム評をありがとうございました。私、昔ロッキンオンという雑誌を毎月買ってた時期がありまして。何が言いたいのかというと、ゆりみそさんの評価は厳しくもあるけれど、将来の可能性を含んでいて、前向きだなって思いました。サチモス、しばらく聴いてなかったです~活動停止しちゃったんですね・・・。

    私はスポティファイのLo-Fi Cafeという、プレイリストをかけることが多いですが、今日はサチモスの昔の曲を聴いてみます。

    • yurimiso より:

      チエゾーさん、こんばんは。
      読んでいただいてありがとうございます、好きなので熱く語ってしまいました。